おかねのダイエットと育て方

へらして、そだてる。お金でしくじった私の、家計立て直し実録

家計簿が続かない人へ。アプリを替えるより先に「入力」をやめませんか

家計簿が続かない原因は、意志の弱さではありません。「入力」という作業が面倒くさいから。それだけです。

私も手書きの家計簿から始めて、アプリをいくつも試して、そのたびにやめてきました。いま家計簿が続いているのは、性格が変わったからではなく、入力という作業そのものをやめたからです。この記事では、その顛末と、挫折しない最初の設定を書きます。

手書きで始めて、アプリを転々として、やめた

私の家計簿は手書きから始まりました。レシートを見ながらノートに書き写す方式です。最初の数週間は楽しいんです。つけている自分に満足感がある。

そこから、書かない日が出てきます。「あとでまとめて書こう」とレシートを取っておく。たまったレシートの束を見て、開くのが嫌になる。やめる。

次はアプリにしました。スマホならすき間時間につけられるはず——そう思って入れてみると、やることは同じでした。買い物のたびにアプリを開いて、金額を打って、カテゴリを選ぶ。いくつか乗り換えてみましたが、どれも数字を書き写す道具が紙から画面に変わっただけ。結局、続きませんでした。

いま思えば、ここが分かれ道でした。悪かったのは私の根気ではなく、「人力で記録する」という方式のほうだったんです。

続かない原因は3つ。どれも意志の話ではない

挫折を繰り返して分かった、続かない原因の正体がこれです。

家計簿が続かない原因3つ:入力が手間、完璧につけようとする、つけても見返さない。根っこは全部仕組みの問題

  1. 入力が手間。買い物のたびに記録する作業が、毎日の宿題になる
  2. 完璧につけようとする。金額が1円合わないと気持ち悪い。合わせる作業が億劫になって、開かなくなる
  3. つけても見返さない。記録すること自体が目的になって、家計は何も変わらない

私は1と2の合わせ技でした。几帳面に始めた人ほど2で消耗するので、「ちゃんとやろうとする人ほど挫折しやすい」という嫌な構造があります。

どれも、意志を強くすれば解決する話ではありません。仕組みの問題は、仕組みで解決します。

解決策は「がんばって入力」ではなく「入力をなくす」

私がいま使っているのは、マネーフォワードMEという家計簿アプリです。ただ、先に言っておくと、この記事は「このアプリが優秀だから入れましょう」という話ではありません。

続くようになった理由は1つだけ。銀行口座とクレジットカードを連携すると、引き落としもカード決済も自動で記録されるからです。私が何もしない日も、家計簿のほうが勝手に進んでいく。挫折の原因だった「入力」が、そもそも発生しません。

自動連携の仕組み:銀行口座・クレジットカード・電子マネーからアプリに自動で記録され、あなたは月1回見るだけ

あなたの役割が変わるのがポイントです。「記録する人」から、「月に1回見る人」へ。手書き時代に一番時間を使っていた作業が消えて、本来の目的だった「何にいくら使っているか知る」だけが残ります。

ひとつ正直に補足すると、この方式は現金払いが多い人には効きが弱いです。現金で払った分は手入力になるので、自動化の恩恵を受けたいなら、支払いをカードや電子マネーに寄せていくこととセットで考えてください。

最初の設定は「口座1つ+カード1枚」だけでいい

ここで欲張らないのが、挫折しないコツです。

持っている口座とカードを全部つなごうとすると、それ自体が面倒な作業になります。完璧につけようとして挫折した、あの構造の再来です。最初につなぐのは、給料が入るメイン口座1つと、いちばん使うカード1枚。生活のお金の流れは、この2本でかなりの部分が見えます。

マネーフォワードMEの場合、無料版で連携できるのは4件までです(執筆時点。ほかにデータを見られるのは過去1年分まで、という制限もあります)。つまり口座1つ+カード1枚なら、無料版で十分始められます。私自身、いまも無料のまま使っています。連携を増やしたくなったら、そのとき有料プラン(月540円〜)を考えればいい。最初からお金を払う必要はありません。

ひとつ知っておくと得な話も。同じマネーフォワードに「マネーフォワード for 住信SBIネット銀行」という提携版アプリがあって、こちらは無料で10件まで連携できます(執筆時点)。住信SBIネット銀行に口座がある人は、最初からこちらを選ぶのがおすすめです。中身の家計簿機能は同じ系統なので、この記事の話はそのまま使えます。

正直に言うと:自動連携にも注意点はあります

いいことばかり書いて終わりにはしません。使っていて感じる注意点も置いておきます。

  • 口座を連携するのが不安な人へ。連携は残高や明細を「見る」ための仕組みで、家計簿アプリ側からお金を動かすことはできない設計です。それでもスマホをなくしたときのために、アプリのパスコードや生体認証のロックは必ず設定してください
  • 反映には多少のタイムラグがあります。カード決済が家計簿に載るまで数日かかることも。リアルタイムの残高確認用ではなく「月単位でお金の流れを見る道具」と思っておくとちょうどいいです
  • 自動化しても「見る習慣」だけは必要です。ここだけは仕組みで代われません。月1回、給料日の後など決めやすい日に眺める。原因3(見返さない)を防ぐ最後のひと手間です

まとめ:今日はまだアプリを入れなくていい

今日やることは1つだけです。

給料が入るメイン口座1つと、いちばん使うカード1枚を決める。

それだけでいいです。アプリを入れて連携するのは明日でいい。「全部管理しなきゃ」を最初に捨てておくことが、手書きとアプリで挫折してきた私からの、いちばんの共有事項です。

そして家計簿が続いて「何にいくら払っているか」が見えたら、次にやるのは記録の継続ではなく固定費の見直しです。順番は家計の立て直し、何から始める?に、金額が大きいスマホ代の下げ方はスマホ代の見直しにまとめています。家計簿は、そこへ進むための入口です。