お金で散々しくじった私が、結局たどり着いた「王道の増やし方」
家計を立て直したあと、最後に来るのが「増やす」の話です。
先に言っておきます。この記事に「これを買えば増える」は出てきません。私は投資詐欺に遭い、手数料の高い投資信託を買い、ネットワークビジネスにも手を出した「しくじり済み」の人間です(詳しくは自己紹介に書いています)。その私が、散々遠回りした末にたどり着いたのは、拍子抜けするくらい王道の増やし方でした。
その中身と、なぜそこに落ち着いたのかを、正直に書きます。
なぜ「増やす」を最後に回したのか
以前、家計立て直しの順番という記事で、「減らすが先、増やすは最後」と書きました。理由はここにもつながります。
土台(毎月の支出)がゆるいまま「増やす」に飛びつくと、焦りでろくな判断ができないからです。私が詐欺に引っかかったのも、「早く増やさないと」という焦りが入り口でした。生活に余裕がないほど、「これで一気に取り返せる」という話が魅力的に見えてしまう。
だから増やすは最後。減らして土台を固めてからのほうが、同じ話を聞いても冷静に「あやしいな」と思えます。
しくじって得た「嗅覚」を、そのまま増やし方に使う
詐欺やぼったくりを一通り経験して、私には一つだけ財産が残りました。あやしいものを嗅ぎ分ける鼻です。
その基準はシンプルで、こう言い換えられます。
- 派手(利回りがやたら高い、必ず儲かる)
- 急ぎ(今だけ、今日中に、枠が埋まる)
- 限定(あなただけ、未公開、紹介制)
この3つのニオイがするものは避ける。詐欺を見抜くための基準ですが、面白いことに、そのまま「増やし方」を選ぶ基準にもなります。派手・急ぎ・限定の逆——つまり地味で、急がず、誰でもアクセスできるもの。それが結局、王道でした。
私がやっている「王道の増やし方」
具体的には、この3つだけです。
- 先取りする:給料日に、使う前に貯蓄・投資の分をよけてしまう
- 自動で積み立てる:毎月決まった額が自動で積み立たる設定にして、あとは触らない
- ほったらかす:値動きを毎日見ない。むしろ見ないほうがうまくいく
派手さはゼロです。でも、意志の力がいらないのが最大の利点。固定費の見直しと同じで、一度仕組みを作れば、あとは勝手に続きます。
このとき使ったのが、いわゆる新NISAという制度です。難しく感じるかもしれませんが、ざっくり言えば「国が用意した、税金がかからない投資のワク」です。ふつうは投資で出た利益に税金がかかりますが、この枠の中ならかからない。使わない理由が特にないので、私はこの枠を使って、先ほどの1〜3をやっているだけです。
※どの商品を買うか・いくらやるかは、人によって正解が違います。ここは「私はこうしている」という体験で、投資助言ではありません。最終的な判断はご自分で。
なぜ「一発逆転」を狙わないのか
「もっと増える方法があるのに」と思う人もいるかもしれません。個別の会社の株を当てれば、積立よりずっと速く増えることもあります。
でも私は狙いません。理由は、当てられる自信がないと正直に認めているからです。プロでも読み切れない値動きを、しくじり倒した私が当て続けられるとは思えません。
だから、当てにいく代わりに「幅広く・長く・低コストで」に寄せています。1社に賭けるのではなく広く分けておく。短期で勝負せず何年もかける。手数料の低いものを選ぶ。地味ですが、大きく間違えにくいやり方だと感じています。
かつての私は、この「地味」を退屈だと思って、派手なほうへ行きました。その結果が詐欺とぼったくりです。今は、退屈さこそ安心だと思っています。
口座は結局どこで作ったか
私はネット証券で口座を作って積み立てを始めました。銀行の窓口ですすめられるまま手数料の高い商品を買った過去があるので、人にすすめられて決めない——自分で調べて、自分で申し込めるネット証券にした、というのが私の選択です。
どこの会社がいい・悪いという断定はしません。そこは自分で見比べて決めるところだと思っています。ただ、「窓口で対面ですすめられて、その場で契約する」流れだけは、私はもう選ばないと決めています。
これは「増やす」ではなく「詐欺」です
最後に、境界線を引いておきます。以下のニオイがしたら、それは増やし方ではありません。
- 「元本保証」なのに高利回り:この2つは両立しません。保証があるなら利回りは低いのが自然です
- SNSやDMで近づいてくる:知らない人から届く「一緒に増やしましょう」は、まず疑う
- 未公開・限定・紹介制:本当にいい話なら、あなたに回ってくる前に埋まっています
ひとつでも当てはまったら、その場で決めない。持ち帰って、詐欺に遭った話を思い出してください。私が失ったものは、少し立ち止まれば防げたものでした。
まとめ:今日やるのは「1つ調べるだけ」
- 増やすは最後。土台(固定費)を先に固めると、焦りで判断を誤らない
- 「派手・急ぎ・限定」を避ける。詐欺を見抜く鼻は、増やし方選びにもそのまま使える
- 王道は「先取り→自動積立→ほったらかし」。意志の力がいらない仕組みにする
今日やることを1つだけ決めるなら、「新NISA しくみ」で検索して、制度の説明を1つ読んでみる。買うのはまだ先でいい。まず、あやしくない土俵がどこにあるかを知るところからです。